障害者自立支援給付 新宿区が「65歳以上認めず」の内規(毎日新聞)

 障害者自立支援法で定められた居宅介護などの自立支援給付について、東京都新宿区が昨年10月以降、65歳以上の障害者から新規申請があっても認めないよう内規で定めていたことが分かった。厚生労働省は実態に応じて同給付と介護給付の両方を適用するよう求めており、区は「不適切だった」と認め、2日、措置を撤回した。

 ◇篠沢秀夫名誉教授の申請で発覚…指摘受け撤回

 テレビ番組「クイズダービー」で活躍した篠沢秀夫学習院大名誉教授(76)と妻礼子さん(69)が1月に自立支援給付の申請について相談した際に断られ、内規が発覚した。篠沢名誉教授は昨年2月に進行性の難病「筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症」(ALS)と診断され、既に介護給付を受けていた。

 厚労省の07年の通知などによると、65歳以上の障害者は、介護保険制度のサービスを受けるのが基本だが、介護負担が大きい場合などは、生活の手助けや補装具費補助などの自立支援サービスも受けることができる。

 だが区は昨年10月、「対象者が増えると事務作業などの面で処理しきれなくなる」と自立支援給付の運用ルールを改定していた。

 厚労省障害福祉課は「障害者自立支援法は、自治体は申請があれば面接を行い調査したうえで支給の是非を決めるよう定めている。新宿区の対応は法律違反の可能性もある」と指摘している。

 中山弘子新宿区長は2日、「職員から報告を受けてがくぜんとした。明らかに不適切で間違った対応。即座に改めるよう指示した」と話した。【小泉大士】

 ◇篠沢名誉教授の妻「とりつくしまがなかった」

 篠沢名誉教授はALSを患い、昨年4月に気管を切開し、たんの吸引など24時間介護が必要になった。自宅介護で、礼子さんが夜中2〜3時間おきに吸引しなければならない。

 礼子さんは1月、自立支援給付について区に相談したが、断られた。「とにかく新規は受け付けないととりつくしまがなかった。職員は『障害者が増え、税金で賄いきれない』と言った。まるで障害になるのが悪いようだった」と憤る。

 区から2日、謝罪申し出を受け、礼子さんは「少しほっとしています」と笑顔に。篠沢名誉教授は「家内が僕の介護で疲れ果てているのが、一番心配していることです。介護士に助けていただければ幸いです。妻に遠慮し(トイレなど)ガマンしていたのです」と紙に感想を書いた。【馬場直子】

【関連ニュース】
新聞労連:毎日新聞の視覚障害者擁護の報道が優秀賞に
記録映画:空襲で負傷し障害…現状告発、東京で試写会
発達障害者:「推進会議」に参加を…支援団体が要請
障害者:政府が定義見直し 「社会の制約」考慮
ひと:東俊裕さん 「障がい者制度改革推進会議」担当室長

<大阪パチンコ店放火>「絞首刑は残虐で違憲」弁護側主張へ(毎日新聞)
<氷筍>洞窟で「タケノコ」ニョキニョキ? 北海道・百畳敷(毎日新聞)
五輪招致活動報告書が判明 知事、61委員と交渉 深い関係築けず(産経新聞)
小沢氏、沖縄に土地 辺野古から9キロ投機か 17年購入(産経新聞)
アカデミー賞候補に「アバター」など10本(産経新聞)

明細書発行を義務付け=来年度から患者全員に無料で−中医協(時事通信)

 中央社会保険医療協議会(中医協、厚生労働相の諮問機関)は5日、検査や処置、投与した薬剤など診療内容を費用とともに記載した明細書を原則として患者全員に無料発行する案を了承した。2010年度診療報酬改定に合わせて導入する。患者への情報公開を進め、医療の透明化を図る目的がある。
 対象となるのは、レセプト(診療報酬請求明細書)の電子請求が義務化されている医療機関。現在、電子請求を実施している病院は9割、診療所は半数にとどまっているが、今年7月からは一部例外を除き、レセプトコンピューターを使用している病院と診療所で義務化が予定されている。 

【関連ニュース】
明細付き領収書、無料で全患者に=10年度診療報酬改定で検討
「いのち」に気負い=「上滑り」批判も
施政方針演説要旨
施政方針演説全文
日本医師会長、民主会合に初出席

都内でも積雪か 関東甲信で昼過ぎから2日未明に雪(産経新聞)
捜査員を香港へ派遣 銀座の時計窃盗で警視庁(産経新聞)
「小沢法案」暗雲…国会改革、永住外国人選挙権(読売新聞)
シーツ交換、ガマンの限界は? 年代で大きな差(産経新聞)
<鳩山首相>官邸に来ませんか…ブログで国民招待(毎日新聞)

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。